物語が価値になっていく新時代をどう生きるのか。
売れるものが変わり、売り方が変わっていくということを本書で学んでいく。
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こんにちは、のらねこです。
本日は最近話題の新書である『プロセスエコノミー』についてレビューしていきます。
プロセスエコノミーとは、直訳すると製作過程経済ということで、
これまではモノは完成品を売っていたが、製作の過程を見たり、知ることがエンタメ化して商品となるよというような文化です。
私が、この言葉を初めて目にしたのは、キングコング西野さんのオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」でのけんすうさんの投稿でした。
けんすうさんが生みの親ということもあり、私自身は割と早い段階に知ったほうなのかなとは思います。
このあたりから、私の中ではプロセスエコノミーという言葉がインプットされてはいたものの、
「どのように個人の生活に落とし込んでいくか」であったり、「企業にとって意味があるのか」こういったことがわからず、
有名人やアーティストのマネタイズする手段ぐらいの認識でした。
実際にプロセスエコノミーを通じて、どういったことができて、どういった応用ができるのかということはあまり理解しておりませんでした。
そういったタイミングで、IT評論家でフューチャーリストの尾原さんが『プロセスエコノミー』という本を出版すると知り、この本では「プロセスエコノミー」という言葉をわかりやすく解説しているということで、興味を持ちました。
本書を通じて、時代の流れを理解し、それから自分が打っていける手を準備していくといった目的で本書を手に取りました。
プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる
マーケティングの価値観で進んでいく中で、これからは物語が価値になるプロセスエコノミーの時代ということを、なぜそうなっていくのか、プロセスエコノミーの事例やプロセスエコノミーの弊害など様々な視点で書かれている著書です。
著者は、IT評論家にしてフューチャーリストの尾原和啓さんです。
尾原和啓さんの著書は、『稼ぐために働きたくない世代の解体書-モチベーション革命』 (News picks×幻冬舎)や『どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール』(ダイヤモンド社)や『仮想空間シフト』(MdN)をこれまでに読みました。
数年後の未来を言語化していく視点が非常に面白く日々勉強になっており、注目させていただいております。
プロセスエコノミーへの流れ
プロセスエコノミーとは、直訳すると製作過程経済ということで、
「これまではモノは完成品を売っていたが、製作の過程を見たり、知ることがエンタメ化して商品となるよ」という文化です。
マーケティングの経済論者フィリップコトラーによれば、
プロセスエコノミーの価値観はフェーズの移り変わりから考えれば必然といえるようです。
元々、
人は必要なものを求めていたが、
なんでも揃う時代になっていくと、「必要なもの」と「意味があるもの」の2極化が起きていきます。
「必要なもの」はグローバルの圧倒的強者が総取り
「意味があるもの」はプロセスを大切にして共感を受けたものがシェアを分け合う。
という2極化になってきます。
そうなってくると、
ローカルの強者というものは淘汰されてしまいますので、
グローバルの圧倒的強者でないのが多数派で、
多数派はプロセスを学んでおばなければなりませんよということになります。
なぜ人は意味があるを求めるのか
個人が何を求めて消費していくのか、というと「意味がある」ということになります。
それでは、なぜ人は意味があるを求めるのか。ということについて、
リアルが少なくなってきている現代では、アイデンティティが欠如しています。
人は不安に駆られており、アイデンティティを求めています。
そのため「意味がある」ということが最大の価値となってきます。
プロセスに共感するメカニズム
プロレスに共感するメカニズムは、
人の欲望が「人のためにする」という利他の心にあるからだそうです。
脳内にオキシトシンというホルモンが分泌され「誰かのために」という人間の本能によるところだそうです。
個人的にはこの話は腹落ちしました。
なぜお金持ちがお金を寄付をしたりするのかな、という疑問がありましたが、
人間に備わっている本能と言われれば、個人的には妙に納得感がありました。
プロセスの売り方
ここまで、読んできてプロセスは大切だよということはわかりましたが、
では、どうやってプロセスを売っていくのかということが気になります。
プロセスの売り方は、自分のオリジナルなので結果を考えずに、「好きなこと(Why:なぜやるか・哲学・こだわり)」を伝えるということを
まずやっていくことが重要だということです。
徐々に「好きなこと(Why)」の解像度があがることで、真似されない唯一無二が出来上がっていきます。
確実にわかっている未来は、「わからない」ということなのでアレンジしながら作っていく必要があります。そのため結果は気にせず、進んでいくこと。これが大切なことです。
企業でいえば、たしかに完成品が出るまでに情報開示をすることでデメリットもあります。
しかし、旗を立てることで情報を開示するデメリットよりさらなる強力な情報が集まってくる。そういう考え方が、必要なようです。
ONE PIECEでいうとルフィが「海賊王におれはなる」という旗を立てると、
海賊王になるために必要なクルーが集まってくる、ラフテルに行くための情報が集まってくる。
そういったイメージで、ドンドン巻き込んでいく企業が今後は強くなっていくということでしょう。
プロセスエコノミーの弊害
プロセスエコノミーの良さばかり伝える本ではなく、弊害も伝えてくれるのがこの本のいいところです。
プロセスの弊害は、プロセスで稼げてしまうと本来の「Why」を見失ってしまうことがあるということです。
信者の意見しか見えなくなってしまったり・フィルターがかかってしまった一面しか見れなくなり、悪い部分が見えづらくなってしまうことで、魅力であった価値観が変わってしまったり・失ってしまったりする可能性があるようです。
これがプロセスエコノミーの弊害と言われています。
これにより取返しがつかないことになる可能性もあるので、
常に「自分のWhyに立ち返る」ことが重要だということです。
自身のプロセスエコノミーの活かし方
最後にいかに、自身がプロセスエコノミーを活用していけるかについて考えていきたいと思います。
私が実践していきたいと考えたものは、
①「情報の開示」
②「得意なことをやる」
この2つです。
情報の開示
ブログをやっていることもあるので、自分が知った情報はどんどん開示していきたいと思います。
「人の役に立つ」という意識をもつことで、自分にも有益な情報が入ってくる可能性があると思います。
ONE PIECEファンの中では有名な、熱狂的なONE PIECEファンの神木さんは、ONE PIECEに関する情報をTwitterなのでシェアすることで、
いろんなファンからONE PIECEの情報をもらっていたりします。
そういった活動がヒントになったりすると思っています。
得意なことをやる
得意なことは、夢中でできるため苦にならないです。
片づけで有名な「こんまり」さんは整理整頓が得意になってどんどんやっていくことで、
唯一無二の存在になりました。
まずは好きなことから得意なことを見つけていくことが大切だと思います。
おわりに
カタカナも多くかなり読みごたえがありましたが、2日で2回読み内容を吸収していきました。
本書『プロセスエコノミー』を読んで、
この先の未来が見えても、未来のために行動しないと何も意味がありません。
初歩的なですが、少しづつ行動していきたいと思います。
好きな言葉で終わります。
「未来を変える権利は、 皆 平等にあるんだよ!!!」by カポネ・ベッジ
出典:ONE PIECE(集英社)86巻
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